全国での活動報告

全国での活動報告


エコ・クッキングナビゲーターさんの活動報告
こんなエコ活動、しています!


活動様子日ごろから、エコ・クッキングやエコスタイルに取り組んでいらっしゃるエコ・クッキングナビゲーターさんたちは、どんなレシピを考えているの? そしてどんな活動をされているのでしょうか。今月は栂安(つがやす)さんの取り組んでいらっしゃるエコ活動についてご紹介します。



インタビュー


編集部:料理教室を開催されているそうですが、どのようなきっかけではじめられましたか?

栂安さん:料理の原点はホームステイの受け入れにあります。若い頃から国際交流に関心があり、普段の食事にプラス人数分作れば大丈夫、特別なものを作らなくても普段通りに料理を作ってあげよう、という気楽な思いで、長いこと機会あるごとに留学生を受け入れてきました。

外国の方は褒め上手で、Nobukoの料理はおいしいと言ってくれて、いつの間にか急な来客や大人数の料理にも対処できるようになってきたと思います。それがきっかけで、16年前から、自宅でおもてなしサロン形式の料理教室を開催しています。
現在は地元新聞社のカルチャースクール、帯広市教育委員会の料理講師をしています。3年前に独立したキッチンスタジオを作り、保健所の許可を得て料理教室を開催したり、おもてなしサロンを随時開いたりしています。食材についての講演活動も行っています。また主人が摂食嚥下の専門歯科医師なので、夫婦のテーマとして「いくつになってもおいしく食べる」という活動も行っています。



編集部:料理教室の内容に、どのようにエコ・クッキングの要素を盛り込んでいらっしゃいますか?

栂安さん:エコ・クッキングで学んだ「材料使いきり」をできるだけ実践しています。ダイコンの皮、ナスの皮からもう一品作ることもしばしばです。だしを取ったあとの昆布や鰹節を、圧力鍋を使って佃煮にして紹介するなどして、生徒さんに無駄なく有効利用できることをお知らせしています。また、パスタの茹で汁は全部捨てずに少し残して調味の際に利用したり、茹でものの順番を考えたり、魚の下処理には牛乳パックのまな板を使ったり、米のとぎ汁を植木にあげたりと、いろいろなエコ・クッキングを実践しています。

編集部:料理教室を行うにあたって、気をつけていること、心がけていることなどはございますか?

栂安さん:まず、私自身が色々な料理教室に参加して感じたことは、自分の教室を「楽しい教室」にしたいということ。そして同じく私の長年のテーマでもありますが、「会話の弾むテーブル」を作りたい、と常に考えています。どんなに手をかけた素晴しい料理でも、主役はテーブルを囲む人だと思います。楽しく食べるとおいしく感じますよね。

編集部:教室に参加のみなさんの反応はいかがですか?

栂安さん:お陰さまで、皆さん初対面の場合でも、終了時には以前からの顔見知りのように会話が弾み、笑顔で帰られます。教室の準備から全て一人でこなすので大変な部分もありますが、皆さんの笑顔が次の教室へのエネルギーになりこうして16年続けてこられたのだと思っています。

編集部:教室やご家庭で、「五感を使って楽しむ」ことを意識して取り組んでいらっしゃいますか?

栂安さん:日本では、食べ物を通してそれぞれの四季を楽しむことができると思います。日本では、家族でさまざまな思いを込めて日々の食卓を囲んできました。そのときに、見た目もとても大切になると思います。ですから、テーブルコーディネートにも関心があります。毎日の食卓でもテーブルクロスやマット、クロス、ナプキンリング、食器など、テーブル周りも大事にしているつもりです。

編集部:教室で炎を使って料理されることが多いとお聞きしましたが、炎を使って料理することのよさはなんだと思われますか?

栂安さん:料理教室では、焼きたての焼き魚、中華鍋の炒め物など、炎を使う料理はどれも人気メニューで、おいしそう!と声が上がります。バーベキューなど、屋外でも炎にお世話になります。またガスの方が加熱の立ち上がりが早いように感じます。

編集部:北海道という土地柄を生かした活動はされていますか? また、季節の食材など、旬を意識されていますか?

栂安さん:帯広、十勝は日本の食糧基地として、食料自給率1100%ともいわれるほど豊かな食材に恵まれています。実際に、人口の11倍、約400万人の食を支えているという十勝支庁の試算がでているほど。日本一の生産量を誇る豆類、ジャガイモ、トウモロコシなどの生産だけでなく、畜産、酪農業も盛んで、海の幸にも恵まれています。この地の利を生かして、料理教室や日々の食生活において地元産を意識的に利用していますし、季節の素材を多く取り入れるように気をつけています。野菜を農家から直接届けてもらうこともあり、生産者とのコミュニケーションを大事にしています。

編集部:さて、料理教室の活動のほかに、取り組んでいらっしゃるエコ・クッキングはございますか?

栂安さん:

講議風景

買い物は翌日の昼までの分を考えて購入し、材料の使いまわしができるよう献立を考えます。夕食時に多めに作って冷凍したものを、数日後のお昼に食べるようにするなど、展開できる料理を心がけています。
また、わたしの住んでいる帯広市では、ゴミの分別が徹底されています。燃えるゴミ週2回、資源ゴミが週1回、燃えないゴミは隔週1回で、ゴミを出せるタイミングも厳しく設定されています。また、有料ゴミは10キロ30円、袋に入らないゴミは1個600円と、道内の自治体では高めの設定。ゴミを出せる日も厳しく決まっているので、自然と買い物をするときにはゴミのことを考えるようになりました。また食材を無駄にしないために、山盛りのものは買わないようにして、必要な分だけ購入します。山盛りの方がお得に感じますが、結局食べきれずに捨ててしまうくらいなら、買わないほうがいいですよね。少量をこまめに買うというスタイルを徹底しています。

編集部:先日はスペインにお出かけになったとか。現地の食文化でお気づきになった点はございますか?

栂安さん:バル(スペイン各地にある庶民的な居酒屋)はいつも人であふれていて、皆さん食事の時間を楽しんでいる様子がわかります。日本のレストランやファミレスよりずっとにぎやかでしたね。日本でもおなじみのパエリアは、「鍋」という意味。米だけでなくペンネやパスタもパエリア鍋で出てきました。スペインの料理法は、素材のよさを生かしたもので、揚げる、煮込む、焼くなど、シンプルでしたがどれもおいしくて、ムール貝やイカの唐揚げなど堪能しました。

編集部:これからチャレンジしたいキッチンでのアイデアや、新しいエコ・クッキングの技はございますか?

栂安さん:すり鉢、味噌漉し、蒸し器など、昔からある台所道具が姿を消してきている…という記事を読んだことがあります。ゴマを煎ってすり鉢ですると、台所中がいい香に包まれます。実際にそのゴマで和えものを作ると味が格段に違います。こうした、ちょっとした昔ながらの手間が省かれがちなようですが、本物を伝えるという意味でもこうした道具を使う暮らしを大事にしていきたいと思います。
また、雑穀や豆も大好きで料理に取り入れていますが、乾物も昔の人の知恵。冷蔵庫や冷凍庫に入れる必要もなく、水で戻して戻し汁も使えるすばらしいエコ食材だと思います。こうした食材にも、もっと目を向けていきたいと思います。

編集部:栂安さん、ありがとうございました。これからも、料理教室や毎日の暮らしのなかで、エコ・クッキングに取り組んでいっていただきたいと思います。